2005年05月24日

シラバス(国際経済論)

授業の狙い
国際経済学の基礎知識を修学し、特に第2次世界大戦以降の国際経済の歴史を学習することによって、現在の国際経済の諸問題を理解でき、又将来についても考察できるようにしたい

教科書
国際経済論(戸崎徹著・成文堂)

参考書
多いのでその都度指示する。

評価
春期試験(有り)、秋期試験(有り)、レポート(無し)
出席の回数も評価する。

授業計画
第1回国際経済論の授業内容について、国際経済との関連に於ける位置づけを明確にして、その修学内容について説明する。
第2回国際貿易理論について、重商主義以降の流れを説明し、A.Smithについて説明する。
第3回D.Ricardoの貿易理論について、比較生産費説を中心に説明する。
第4回J.S.Millの貿易理論について、国際価値論を中心に説明する。
第5回後期古典学派の貿易理論について、F.R.Taussigを中心に説明する。
第6回近代経済学派の貿易理論について、Heckscher=Ohlinの定理を中心に説明する。
第7回G.Harberlerの機会費用説を中心に説明する。
第8回R.F.Harrodの貿易理論を外国貿易乗数の理論を中心に説明する。
第9回保護貿易の内容について説明し、特に非関税障壁問題について説明する。
第10回生産要素の移動について、商品の移動との関連や資本の移動、労働の移動について説明する。
第11回資本移動の類型やその効果および問題点等について説明する。
第12回長期資本移動と短期資本移動について、その効果と問題点について説明する。
第13回国際収支の構成およびその均衡・不均衡問題等について説明する。
第14回外国為替相場について、国際貸借論や購買力平価説を中心に説明する。
第15回第2次大戦後の国際経済協力機構について説明し、特にIMFについて説明する。
第16回第2次大戦後の国際貿易の発展に大きく貢献したGATTについて説明し、WTOについても説明する。
第17回現在の世界経済のリード役としての集合体であるOECDについて説明する。
第18回第2次大戦後の国際経済の諸問題について概略的説明を行い、特に国際通貨問題を中心に説明する。
第19回第2次大戦後の国際通貨として使用されたドルの歴史と、特にドル防衛について説明する。
第20回たび重なるドル防衛にもかかわらず、ドルと金との交換停止に至った経緯を説明する。
第21回スミソニアン協定以後の国際経済および国際通貨制度について説明する。
第22回国際流動性ジレンマについて説明し、国際通貨問題の改革を中心に説明する。
第23回SDRについてその成立の過程と役割等について説明する。
第24回第2次大戦後の経済統合の歴史についてその具体例をあげて説明する。
第25回経済統合・地域統合の代表的存在であるEUについてその成立の経緯・現状・将来等について説明する。
第26回南北問題について説明し、先進工業国から発展途上国への資金の流れや直接投資・経済援助などについて説明する。
第27回発展途上国の債務累積問題やカントリーリスクについて説明する。
第28回発展途上国の開発理論をR.ヌルクセの具体例等をあげて説明する。
第29回発展途上諸国間での協力関係が重要であることを南南問題として説明する。
第30回1か年を総括し、日本経済および国際経済の現状を分析して、将来の予測等を行なう。

投稿者 小倉收